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1章 就活前の5つの疑問


1-3. 「なぜ働くの?」の件について

 私たちは、毎日どのくらいアタマを使っているのだろうか?と自分でも疑問に思うことがあります。
 どうやら人間の脳細胞は100億以上あるらしいんだけれど、これをフルに使っているようには、到底思えません。
 そもそも、どうでもいいことに結構悩んだりする。
 「さて、ラーメンは醤油か塩か、それとも味噌か」
 そんなことで、券売機の前で悩んでいるくらいなら、もっと別のことにアタマを使った方がいいように思うんだけど、まあどうでいいようなことに時間を費やすわけです。
 その一方で、「深いこと」を考えることは少ないと思います。
 「人はなぜ生きるのか?」
 こういう疑問っていうのは脳細胞をすべて駆使しても、そう簡単に結論は出ない。だからこそ、それなりの「解」を見つける人は稀で、哲学者や宗教家になるんだろうけれど、圧倒的に少ないわけです。
 じゃあ、私たちは毎日ラーメンの味以上のことを考えなくていいのかというと、もちろんそうではないでしょう。
 特に就職という、長い未来のことを考えるのであれば、根っこの問題を考えた方がいい。
 それは「なぜ働くのか?」ということです。
 別に就活の面接でそういうことは聞かれないでしょう。そんなこと、聞くほうだってよく分かってないんですから。
 でも、自分では考えておいた方がいいと思います。なぜなら、この根っこの部分をしっかり考えずに就活に突入すると、どっかで迷いが生じるからです。
 山ほどのエントリーシートに追われている時、ふと「何で自分はこんなことやっているんだ」と思ったりする。
 それがブレーキになって、進むべきことが進まなくなってしまうことも多いのです。
 この「働くことの意味」については、もう少し後になってから、詳しく書きますが、今日は大づかみな話をしましょう。
 おそらく「なぜ働くの?」と考えると、そこには2つの側面があると思います。
 1つは「生活を支えるため」です。何らかの形で、生きる「糧(かて)」を得ることは、生き物としての人間に欠かせません。
 そしてもう1つは「自分自身を満たすため」です。仕事に打ち込むことで、人は満足感を得ることがあります。もちろん、仕事以外でも満足は得られますが、仕事の比重はそれなりに高いでしょう。
 糧、というのは元々は食べ物のことです。その意味合いが変化して「生きていくために必要なモノ」ということになる。
 そして、現代の社会ではお金を得ることで、さまざまな糧に変化させることができます。
 「カネのために働く」というとあまりいい響きではないように思うかもしれません。これは「糧のために働く」と読み替えてほしいと思います。
 ただし、糧を得ればそれでいいのか?自分にとってやりがいのある仕事でなければ、満足を得られないのではないか?
 さて、ここに至って「働く理由」がちょっとややこしくなってきました。「とにかく、メシが食えればいい」わけではなくなりつつあります。
 ただし、いつの時代でも基本は「糧を得ること」です。その上で、働く意味をどう捉えるか?これについては第3章(11月5日〜)からもう少し詳しくお話する予定です。

 「なぜ働くか?」という疑問はとても大事。そして、まずは「糧を得るため」という意識を持っておこう。
( 2012年10月25日 )

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就職を控えた学生が「就活前」に知ってほしいことや、考えておくべきことを書いていきます。読みながら気持ちの準備を進めてもらいやすいように、毎日少しずつ。溢れる情報の中で迷ってしまった時に、立ち返ってこられるようなサイトにしたいと思います。
著者紹介
山本直人 やまもと なおと
1964(昭和39)年東京都生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。博報堂に入社。2004年退社、独立。現在マーケティングおよび人材育成のコンサルタント、青山学院大学経営学部マーケティング学科講師。著書に『電通とリクルート』など。