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1章 就活前の5つの疑問


1-4. 会社で働くのは、遅れてる?

 これから就職活動をしようという学生だったら、まず企業で働くことを前提にしている人が多いと思います。
 もちろん、民間企業への就活をしながらいろいろな進路を模索している人もいるでしょう。
 大学院への進学、資格の取得、あるいは仲間との起業などがありますよね。
 「働く」ということは、会社に就職しなくても可能なんです。
 ただし、戦後の日本では多くの人が会社に就職して働いてきました。それが当たり前になって来ています。多くの人は、その前提を当たり前のモノとして考えてきたわけでしょう。
 その一方で、「会社で働く」というスタイルだけが、すべてじゃないのでは?という考え方も目立つようになってきてますね。
 たしかに、それはそうだ。実際に「自営業」とか「自由業」というのは、1つの職業として成立しているわけです。
 そして、経済が後退して日本の社会構造も揺れてくると、会社中心の社会への疑問も生まれてきます。
 そもそも、毎日ラッシュの電車にもまれて、組織の決まりごとに従って朝から晩まで働くことは、さほど魅力に映らないかもしれません。
 昔であれば、それでも定年まで生活が支えられていた面もありますが、今だったらアッサリとリストラされるかもしれない。
 会社員であることに、若い人があまりメリットを感じないのも当然だと思います。
 では、会社員として働くことは時代遅れなのでしょうか?
 ここで、ちょっと僕自身のことをお話しておきましょう。
 僕は、大学を卒業してから18年間ほど、会社員でした。社員数3000人ほどの規模ですから、大企業です。
 その後、フリーランスになって8年が過ぎました。自宅が仕事場で、特に雇用している社員もいませんから「自営業」ということになります。
 両方を通じて感じたのは、この「働き方」自体に優劣をつけることは全く意味がない、ということです。
 会社員でしかできない仕事もあれば、フリーならではの良さもあります。会社員には会社員ならではの能力が求められて、フリーにはまた異なる能力が求められるのです。
 ただし、どうやら世の中の流れとしては、「会社員=20世紀/昭和の働き方」というイメージが広がっているようにも感じます。
 この辺りの背景については、後日に詳しく考えてみます。ただし、これだけは言えます。
 それは、「会社員としてキャリアをスタートさせることは、十分に誇らしいことだ」という事実です。
 会社という仕組みが課題を抱えていることは事実です。しかし、今の世の中が、多くの会社によって支えられて、たくさんの人の生活を満たしています。
 その仕組みに問題があったとしても。まずそこに参加して、時代にあった合うべき姿に変えていく。それこそが、求めらていることではないでしょうか。
 もっとも、それでも会社員になることをためらったり、なったとしても短期で辞めてしまう人もいます。そういう人には、また別の角度でアドバイスすることにしています。
 まず就職活動をして会社員になろうと思う人は、その先に大きな可能性があると考えてみてください。

 多くの会社がさまざまな課題を抱えているのは事実。だからこそ、そこに参加して挑戦することは、十二分に意義深いことだ。
( 2012年10月26日 )

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就活セットアップとは?
就職を控えた学生が「就活前」に知ってほしいことや、考えておくべきことを書いていきます。読みながら気持ちの準備を進めてもらいやすいように、毎日少しずつ。溢れる情報の中で迷ってしまった時に、立ち返ってこられるようなサイトにしたいと思います。
著者紹介
山本直人 やまもと なおと
1964(昭和39)年東京都生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。博報堂に入社。2004年退社、独立。現在マーケティングおよび人材育成のコンサルタント、青山学院大学経営学部マーケティング学科講師。著書に『電通とリクルート』など。