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2章 まずは自分とのつきあい方


2-1. 殆どの学生は大したことしてない

就職活動を前にした学生のうち、大多数は決して自信を持っていないと思います。
しかし、最終的に内定を得た学生は不思議なことに、何らかの自信をつけています。これが「自信」というもののややこしさだと思います。
よく「自信を持て」というアドバイスをする大人がいます。
ただ、これはかなり乱暴です。そういわれて自信を持てるなら、これほど簡単なことはなくて、世の中自信家だらけのはずです。
つまり、自信というのは何らかの経験の中で自然に身についていく。就活の当初に不安でも、最後には自信をつけることもある。また、最初から自信があっても、それを失うこともあります。
つまり「自信をつける」ことを目的にしても意味がありません。ちなみに「自信をつける」で検索してみれば面白い。おそらく、怪しげな方法や、ごく当たり前のことしか書いてありません。
「自信というのは自分を信じることだ」
それは、字を分解しただけなのに、困った時にはそういう言葉を「名言」とか思ってしまうものなのです。
とはいっても、就活を前にした時に直面するテーマが「自信」であることには変わりない。
そういう時は、闇雲に「自信をつけよう」と思ってもダメでしょう。じゃあ、どうするか。
自分を取り巻く状況を冷静に見ることです。
僕が就活を控えた学生にまずいうことは同じです。
「ほとんどの学生は大したことはしてないんだから」
なぜ、そう言うのか?多くの学生は、「周りはすごい学生ばかり」と最初から思い込んでいる。それでいて、目指したい企業があってもあきらめる。すごい大学ばかりから、できる学生ばかりが来てるに違いない、と思い込む。
この状況は、いわば「出負け」といってもいい。「出落ち」じゃなく、「出負け」。最初から自分を低く見過ぎているんです。
多くの学生は大したことはしてません。サークル活動やアルバイト、ゼミあるいはボランティアなど。それでも、多くの学生が就職しています。そして、働いている。
採用する側もわかっています。そういう「普通の学生」でも、社会に出てから伸びていく人はたくさんいる。
自分が「普通の学生」であることを自覚していながら、そのことを堂々とはなしてくれればいい。そのプロセスで、何か「光るもの」を探すのが採用のプロです。
もう一度、考えてください。厳しいと言われる就職状況の中でも、就職している人はたくさんいます。多くの人が社会で、働いています。
仕事は厳しいかもしれないけれど、みんな毎日働いている。街で会社員を見てください。彼らは、学生時代に「すごいことしてた人」ばかりでしょうか。
誰だって、社会に出るための潜在能力はあります。逆に言えば、社会というものは、今も昔も多くの「普通の人」で成り立っている。
自分は大したことしていない。別にそれでいいのです。でも、社会に出て働きたい。そう思う人には、挑戦する資格を持っている。
大したことをできるかどうかは、もっと時間をかけて決まります。まずは、落ち着いて考えることが「自信」への第一歩だと思います。

殆どの学生は「普通」の人。でも、それは社会全体でも同じこと。すべてのキャリアはゼロからスタートする。
( 2012年10月29日 )

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就活セットアップとは?
就職を控えた学生が「就活前」に知ってほしいことや、考えておくべきことを書いていきます。読みながら気持ちの準備を進めてもらいやすいように、毎日少しずつ。溢れる情報の中で迷ってしまった時に、立ち返ってこられるようなサイトにしたいと思います。
著者紹介
山本直人 やまもと なおと
1964(昭和39)年東京都生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。博報堂に入社。2004年退社、独立。現在マーケティングおよび人材育成のコンサルタント、青山学院大学経営学部マーケティング学科講師。著書に『電通とリクルート』など。