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3章 就活情報に負けない


3-4. 都市伝説に負けない

さて、ネット上に溢れた情報から湧いてくる情報の中でも、最も困ったモノが、いわゆる「都市伝説」の類です。
「サザエさんの最終回」のような話なら、信じたところでどうってことはないんですが、就活に関する都市伝説は、かなりマイナスに働きます。
多くの情報の中でも、これほど精神的に混乱するものはありません。
そして、この都市伝説振り回される人は、あまりいい成果を出せないことが多いようです。
就活でもそうですが、日常生活でも振り回される人がたくさんいます。震災の後は、そういう人を結構見ましたが、後から考えると騒いだ割に、結局は損をしていることも多いのです。
このような情報に振り回される人には特徴があります。「当たり前のこと」を論理的に考えることができないのです。
そして、一旦信じると妙に頑固で人の言葉に耳を傾けません。

実際に就活の最中には、妙な伝説が湧いてきます。
たとえば「あの会社にはコネがないと入れない」という思い込みです。
ハッキリ言うと、かなり多くの会社が縁故による採用をおこなうことはあります。ただし、100%縁故ということは、大変に少ないと思っていいでしょう。
そのような企業は、そもそも募集人員も少ないことが多く、公募していないケースも多いのです。
それなのに100人単位で公募している企業なのに「コネがないとダメ」と信じている学生が時折います。
そもそも、この時点でどこか論理的に妙なことに気づかなくてはなりません。
仮に実力よりも縁故で採用していれば、その企業はおかしくなるはずです。ところが、そうした企業でも長年にわたって業界トップだったりする。
すると、学生はこう言います。
「でも、まず縁故がないとダメで、その中で実力がある人が入るんですよね」
僕の周りには、縁故がなくてもその会社に入った人がたくさんいますが、もういくら言っても信じない。
残念ながら、こういう心持で就職活動に臨んでもいい結果は得られません。
また、やたらと「ブラック企業」のことを気にする人もいます。
たしかに、検索窓で企業名の後にスペースを入れると、「ブラック」と一緒に検索した跡があります。
それで検索しても、そんな情報は出てこないことも多いのですが、検索だけはかけているわけです。
たしかに、労働条件が違法スレスレだったり、ビジネス自体が危なっかしいブラック企業は存在します。
ただし、ちょっと厳しい職場でも「ブラック」という社員もいます。あらゆる企業で言えることですが、その職場に合わない人もいれば、イキイキしている人もいます。
そして、本人に原因があって退職した人が、在籍した会社の悪口を書くこともある。
これは若い人ばかりではありません。結構いい歳の人でもいるのです。たまたま不慣れなアルバイトが対応した飲食店を出た後で、「接客が悪い」とネットで書き込むのとある意味同じレベルです。
何度か書きましたが、あるゆる情報には「発信者の意図」があります。企業や職場に関する情報で気になることがあった時には、まず複数の情報源から話を聞くようにしてください。

就活にまつわる「都市伝説」を鵜呑みにしない。論理的に考えれば、伝説が生まれる意図もわかるはず。
( 2012年11月8日 )

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就活セットアップとは?
就職を控えた学生が「就活前」に知ってほしいことや、考えておくべきことを書いていきます。読みながら気持ちの準備を進めてもらいやすいように、毎日少しずつ。溢れる情報の中で迷ってしまった時に、立ち返ってこられるようなサイトにしたいと思います。
著者紹介
山本直人 やまもと なおと
1964(昭和39)年東京都生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。博報堂に入社。2004年退社、独立。現在マーケティングおよび人材育成のコンサルタント、青山学院大学経営学部マーケティング学科講師。著書に『電通とリクルート』など。